攻略メモ — 形勢判断が「駒の合計」だけの世界で勝つ
この作品の AI は、形勢を「駒の価値の合計」だけで測っています。陣形の良さも、キングの安全も、点になっていません。その一点を知るだけで、指し方がかなり変わります。
01形勢判断は合計 1 本
構築 JS の評価関数は、キング 200・クイーン 9・ルーク 5・ビショップ 3・ナイト 3・ポーン 1 という価値を足し引きするだけです。ソースのコメントには機動力やビショップの利き筋を足す式が書かれていますが、実際に計算されているのは駒の合計だけです。
つまり、こちらの陣形が崩れていても、駒の数が同じなら AI は「互角」と判断します。逆に、形は良くてもポーン 1 個を余分に取られれば、AI は明確に不利と見ます。ポジションより駒得が優先される、と割り切って指すのが正解です。
ただしこれは評価関数の話で、上位の難易度は Stockfish そのものが指します。Skill Level を下げるほど「わざと弱い手」が混ざるので、評価関数の粗さが表面化します。マスター相手でも、終盤で駒を余分に取れれば AI の判断は素直にこちら有利へ振れます。
021 手 90 秒の使い方
時間は対局全体ではなく、1 手ごとに 90 秒(3 分モードは 60 秒)です。手を指せば再び 90 秒に戻るので、残り時間を貯める発想はありません。序盤で 5 秒、中盤の分岐で 40 秒、終盤の詰み筋で残り、という配分が現実的です。
注意すべきは「時間制限なし」を選んでも 90 秒が動くことです。逆に 1 分モードはタイマーが動かないため、時間を気にせず考えたいなら 1 分モードが向いています。名前と実態が逆になっているので、ここを取り違えると初回で時間切れになります。
時間切れは即負けです。持ち時間の残量で勝敗が決まるわけではないので、迷ったときは「駒を損しない手」を選んで早めに指し、次の手で考えるのが安全です。
03初心者・アマチュア相手
初心者は 50% の確率で、意味のある手の中から別の手を選びます。探索は深さ 1 なので、こちらが駒を取られる手を残していても、それを見てきません。したがって「次の手で取られる位置に駒を置く」だけで、けっこうな確率で得します。
アマチュアはランダムが無くなり、深さ 1 のままです。1 手先しか見ないので、二手先で駒が取れる形(捨て駒して取り返す)が決まりやすいです。相手の駒をタダで取れる位置に置き、その駒を守る手を用意しておく、という単純な仕掛けが通ります。
ただし深さ 1 でも駒得は見えるので、一方的に取られ続けることはありません。あくまで「二手先の取り返し」まで組んだときだけ、初心者・アマチュア相手に有効です。
04プロ・マスター相手
プロは Skill Level 3、マスターは Skill Level 6 で、どちらも 1 手 1,000ms で打ち切ります。1 秒という制限は、序盤の定跡的な局面では十分ですが、終盤の複雑な局面では読みが浅くなります。そのため「手が広く、駒が多い中盤」より「駒が少なく、手が限られる終盤」のほうが、人間の読みと噛み合います。
また定跡データベース(オープニングブック)は確認できていないので、序盤はエンジンがその場で読みます。定跡どおりに進めても相手の消費時間は削られません。むしろ、定跡から外れた局面を作ると、相手の 1 秒では精度が落ちます(推測)。
マスター相手に「陣形で勝つ」のは無理です。評価関数が駒の合計しか見ていないので、こちらの陣形が崩れていても点になりません。逆に、こちらが駒得すれば素直に有利と判断します。駒の交換を計算し、最後に 1 個多く取る形を目指してください。
05引き分けの使い方
対局中に「引き分けを提案する」を押すと、AI または相手に提案が届きます。同じ対局で提案できるのは 6 回までで、断られたあとは 10 秒・30 秒・60 秒と待ち時間が延びます。連打しても通りません。
形勢が互角のとき、AI が提案を受けるかどうかは公開されていません(不明)。初心者相手に引き分けを狙うより、駒得を積んだほうが確実です。引き分けは「負けが確定しそうな局面で、相手のミスを待つ」ための保険として使うのが現実的です。
06指す前の確認 5 項目
- 取られる位置に駒を置いていないか(初心者・アマチュアは深さ 1 でも駒得は見る)。
- 二手先の取り返しを組めているか(捨て駒は取り返せるときだけ)。
- 1 手に何秒使ったか。90 秒を超えそうなら、安全な手を指して仕切り直す。
- 終盤に入ったら、詰み筋を優先する。評価関数は詰みを別枠で扱う。
- 特殊手(キャスリング・アンパッサン・プロモーション)を忘れていないか。